過払い金返還請求の広がりと、業者への規制強化などを含む改正貸金業法が2010年に完全施行されたことから、現在、消費者金融など貸金業者の多くが、業績悪化しています。それに伴い、過払い金のスムーズな回収が難しい業者も増えており、一部の業者には以下のような傾向が見られます。
貸金業者の動向を会社ごとにまとめています。
吸収合併、商号変更、ブランド名の統合などにより消費者金融の名前が変わることがあります。しかし、これが原因で過払い金返還請求ができなくなることはありません。ただし、債権譲渡や営業譲渡の場合は注意が必要です。
消費者金融を取り巻く経営悪化や事業縮小に伴って、貸金業者の中には合併、商号変更、ブランド名の統合などによって名前が変わったところがあります。
合併(吸収合併)一例
「三洋信販」⇒「プロミス」に吸収合併
商号変更の一例
「プロミス」⇒「SMBCコンシューマーファイナンス」に変更
ブランド名の統合の一例
「ユニマットレディス」⇒「ディック」に統合
債権譲渡の一例
「マルフク」⇒「ディック(CFJ)」に債権譲渡
A社がB社に吸収合併されると、A社は消滅しますが、A社に代わってB社が過払い金支払い義務を引き継ぎます。A社からB社に商号(会社名)が変更になっても、中身は変わっていませんから、B社が過払い金支払い義務を免れることはありません。ブランド名の変更も、看板だけが変わったようなものなので、会社は同じですから、過払い金支払い義務がなくなるわけではありません。
ただし、A社がB社に「債権譲渡」、「営業譲渡」をしたため、B社と取引するようになった場合、過払い金の支払い義務は依然A社にあり、B社は当然には責任を負いません。そのため、その後、A社が解散した場合などは、過払い金を回収出来なくなってしまう場合があります。
借入れしていた消費者金融が倒産してしまうと、過払い金はほとんど返って来ないのが実情です。過払い金返還請求を検討されているなら、是非、早めのご相談をおすすめします。
貸金業者が経営破たんして、法的手続き(破産、民事再生、会社更生等)に入ると、裁判所の監督の下で過払い金の弁済が一律に行なわれることになります。その場合、過払い金はほとんど返って来ないのが実情です。
例えば、2010年秋に経営破たんした消費者金融大手の武富士(現TFK)の場合、会社更生手続きにおいて実施された第1回弁済の弁済率(過払い金が返ってくる割合)は、わずか3.3%でした。その後、2016年に2回目(最終弁済)がありましたが、弁済率は約0.9%と、合計でも5%に満たない金額しか返って来ません。
また、2011年4月に経営破たんした丸和商事(現ダイレクトワン)の場合、民事再生手続きにおいて実施された弁済は、1000万円までの債権については1.65%、1000万円を超える債権については、1.32%の弁済率でした。
法的手続きが開始したことにより、すでに判決や和解により支払いが確定している過払い金についても、消費者金融からの支払いが禁止され、裁判所の監督の下で、改めて返還の有無や弁済率が決められます。
東京都出身、1987年 弁護士登録(東京弁護士会所属)、ホームワンの代表弁護士 中原です。一件のご相談が、お客さまにとっては一生に一度きりのものだと知っています。お客様の信頼を得て、ご納得いただける解決の道を見つけたい。それがホームワンの願いです。法律事務所ホームワンでは過払い金・借金問題に関する相談を受け付けています。
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